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【女性必見】内臓冷え性に特化した漢方薬3選|症状チェックリスト付き

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手足は温かいのに、お腹だけ冷たい…
いつも体がだるい…

それ、もしかしたら「内臓冷え性」かもしれません!

内臓冷え性は、自覚しにくい「隠れ冷え性」とも呼ばれ、放置すると様々な不調の原因に。

この記事では、内臓冷え性の原因や症状、漢方的な体質診断から、おすすめの漢方薬、食事、運動、生活習慣まで徹底解説します。

漢方の力と生活習慣の見直しで、内側からポカポカ体質に変わりましょう!

ルナちゃん

KANKAN専属アドバイザーのルナです。
漢方に精通した知見を惜しみなく皆さんにお伝えしていきますね!


目次

はじめに:その不調、内臓冷え性が原因かも? 漢方でポカポカ体質に!

手足は温かいのに、お腹だけ冷たい…。もしかして、内臓冷え性? 冷え性って、放っておいても大丈夫なの? 漢方で改善できる?

「冷えは万病のもと」と言われるように、体の冷えは様々な不調の原因となります。

特に、内臓の冷えは自覚しにくく、見過ごされがちですが、実は深刻な不調につながることも…。

この章では、内臓冷え性の症状や原因、放置するリスク、そして漢方による改善方法について詳しく解説していきます。

隠れ冷え性とは? 内臓冷え性の症状と原因をチェック

内臓冷え性って、普通の冷え性と何が違うの? どんな症状が出るの? 私も内臓冷え性なのかな…?

内臓冷え性とは、手足は温かいのに、内臓(特にお腹)が冷えている状態のことです。

自覚症状がない場合も多く、「隠れ冷え性」とも呼ばれます。

内臓冷え性の主な症状

  • お腹の冷え:
    • お腹を触ると冷たい
    • お腹が張る、ガスが溜まる
    • 下痢をしやすい、便秘がち
  • 全身の症状:
    • 疲れやすい、だるい
    • 風邪をひきやすい
    • むくみやすい
    • 肩こり、腰痛
    • 生理痛、生理不順
    • 不妊
    • 低体温
  • その他の症状:
    • 食欲不振
    • 吐き気
    • 胃もたれ
    • 頻尿、尿漏れ
    • 太りやすい

内臓冷え性の原因

原因詳細
生活習慣冷たい飲食物の摂りすぎ、薄着、運動不足、過度なダイエット、シャワーだけで済ませる入浴など
ストレスストレスは自律神経を乱し、血行不良を招く。
加齢加齢とともに基礎代謝が低下し、熱を生み出す力が弱まる。
筋肉量の低下筋肉は熱を生み出すため、筋肉量が少ないと冷えやすい。
女性ホルモンの乱れ更年期や生理不順など、女性ホルモンの乱れは自律神経の乱れにつながり、冷えの原因となる。
病気甲状腺機能低下症、糖尿病、貧血などの病気が原因で冷えが起こることもある。
体質漢方でいうところの「脾虚」「気滞」「陽虚」などがあげられる。

内臓冷え性を放置するとどうなる? 重大なリスク

内臓冷え性って、ただお腹が冷たいだけでしょ? 放っておいても大丈夫?

内臓冷え性を放置すると、様々な体の不調や病気のリスクが高まります。

内臓冷え性のリスク

  • 免疫力低下:
    • 内臓が冷えると、免疫細胞の働きが低下し、風邪や感染症にかかりやすくなる。
  • 代謝の低下:
    • 基礎代謝が低下し、太りやすく痩せにくい体質になる。
  • 自律神経の乱れ:
    • 自律神経のバランスが乱れ、様々な不調(不眠、イライラ、便秘、下痢など)を引き起こす。
  • ホルモンバランスの乱れ:
    • ホルモンバランスが乱れ、生理不順、PMS(月経前症候群)、更年期障害、不妊などの原因となる。
  • 内臓機能の低下:
    • 胃腸の働きが低下し、消化不良、便秘、下痢などを起こしやすくなる。
    • 肝臓や腎臓の機能が低下し、老廃物が溜まりやすくなる。
  • 生活習慣病のリスク増加:
    • 糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まる。
  • がんのリスク増加:
    • 一部の研究では、内臓冷え性がんと関連がある可能性が指摘されている。

なぜ内臓冷え性に漢方が良い? 西洋医学との違い

冷え性なら、カイロとかで温めればいいんじゃないの? 漢方って、どうして内臓冷え性に良いの? 他の治療法とは何が違うの?

内臓冷え性に対する西洋医学と漢方のアプローチの違いを見ていきましょう。

西洋医学

  • 特徴:
    • 対症療法(症状を抑える)が中心
    • 検査で異常が見つからない場合、具体的な治療法がないことが多い
  • メリット:
    • 症状が辛いときに、速やかに緩和できる場合がある
  • デメリット:
    • 根本的な体質改善にはつながりにくい

漢方

  • 特徴:
    • 体質改善を重視
    • 自然由来の生薬を組み合わせた漢方薬を使用
    • 体全体のバランスを整えることで、内臓冷え性を根本から改善することを目指す
  • メリット:
    • 内臓冷え性だけでなく、冷えに伴う様々な不調(疲れ、むくみ、便秘など)を同時にケアできる可能性がある
    • 副作用が比較的少ない
    • 体質から改善できる
  • デメリット:
    • 効果が出るまでに時間がかかる場合がある
    • 体質に合わない漢方薬を選ぶと、効果がない、または副作用が出ることがある

漢方が内臓冷え性に良い理由

  1. 体質改善: 漢方では内臓冷え性の原因を、「気・血・水」の乱れや、「脾虚」「気滞」「陽虚」といった体質の変化ととらえ、その根本原因にアプローチします。
  2. 全身のバランスを整える: 内臓冷え性だけでなく、冷えに伴う様々な不調も同時にケアできる。
  3. オーダーメイドの治療: 一人ひとりの体質や症状に合わせて、最適な漢方薬を選ぶことができる。

漢方薬は、内臓冷え性に悩む方にとって、心強い味方となる可能性があります。

ただし、漢方薬は必ず専門家(漢方医、漢方薬局の薬剤師など)に相談し、適切なものを選んでもらうことが大切です。


漢方の基本「気・血・水」とは? 内臓冷え性との関係

漢方って、『気・血・水』とか、難しい言葉が多くてよく分からない…。内臓冷え性とどう関係があるの?

漢方の基本となる「気・血・水」の考え方を、分かりやすく解説します。

内臓冷え性との関係も見ていきましょう。

漢方の基本概念:体は「気・血・水」で構成されている

要素働き不足・滞るとどうなるか?(内臓冷え性との関係)
生命エネルギー。体を温め、動かす原動力。目に見えない。五臓(肝・心・脾・肺・腎)の「肝」は気の流れをスムーズにし、「心」は気をコントロールする。「肺」は呼吸を通じて気を取り込む。「脾」は飲食物から気を作り出す。「腎」は生命力の源である気を蓄える。気虚(不足): 疲れやすい、だるい、元気がない、冷えやすい、胃腸が弱い(消化不良、食欲不振) 気滞(滞り): イライラしやすい、ストレスを感じやすい、お腹が張る、ガスが溜まる、便秘、下痢
血液とその働き。全身に栄養を運び、潤す。精神活動の安定にも関わる。五臓の「心」は血を全身に巡らせるポンプの役割。「脾」は飲食物から血を作り出す。「肝」は血を蓄え、血量を調整する。血虚(不足): めまい、立ちくらみ、顔色が悪い、乾燥肌、爪がもろい、冷え 瘀血(滞り): 肩こり、頭痛、生理痛、くすみ、冷え
血液以外の体液(リンパ液、涙、汗など)。体を潤し、老廃物を排出する。五臓の「肺」は呼吸を通じて水分を全身に巡らせる。「脾」は飲食物から水分を吸収し、不要な水分を排泄する。「腎」は水分代謝をコントロールし、尿の生成・排泄を調整する。水滞(滞り)/水毒/痰湿: むくみ、冷え、めまい、吐き気、下痢、肥満、体が重だるい 津液不足(不足): 肌の乾燥、口の渇き、便秘

内臓冷え性と「気・血・水」の関係

  • 「気」の不足・滞り:
    • 体を温める力が弱まり、内臓が冷える。
    • 胃腸の働きが低下し、消化不良や食欲不振になる。
    • 気の巡りが悪くなり、ストレス性の内臓冷え性を引き起こす。
  • 「血」の不足・滞り:
    • 内臓に栄養が行き渡らず、機能が低下する。
    • 血行不良になり、内臓が冷える。
  • 「水」の滞り:
    • 余分な水分が溜まり、内臓を冷やす。
    • むくみや下痢の原因にもなる。

漢方では、これらのバランスの乱れが、内臓冷え性を引き起こすと考えます。

内臓冷え性に多い3つのタイプ

内臓冷え性にも、タイプがあるの?それぞれの特徴を知りたい!

漢方では、内臓冷え性をいくつかのタイプに分類し、それぞれのタイプに合わせたケアを提案します。

ここでは、代表的な3つのタイプをご紹介します。

【タイプ1】胃腸虚弱タイプ(脾虚 ひきょ)

  • 特徴:
    • お腹が冷たい、お腹を壊しやすい
    • 食欲がない、胃もたれしやすい
    • 消化不良、軟便、下痢
    • 疲れやすい、だるい
    • 痩せ型、または水太り
    • 舌の色が白っぽい、舌に歯形がついている
  • 原因: 胃腸(脾)の働きが弱く、飲食物から「気」や「血」を十分に作れない
  • 漢方の考え方: 胃腸(脾)の働きを高め、「気」を補う(健脾益気)

【タイプ2】ストレスタイプ(気滞 きたい)

  • 特徴:
    • ストレスを感じるとお腹が痛くなる、下痢をする
    • お腹が張る、ガスが溜まる
    • ゲップやおならが多い
    • イライラしやすい、怒りっぽい
    • 気分が落ち込みやすい
    • 生理前に不調が出やすい
    • 便秘と下痢を繰り返す
  • 原因: ストレスにより「気」の巡りが悪くなっている
  • 漢方の考え方: 気の巡りを良くし、ストレスを緩和する(理気、疏肝)

【タイプ3】冷え性悪化タイプ(陽虚 ようきょ)

  • 特徴:
    • 全身が冷える、特に手足やお腹が冷たい
    • 寒がり
    • 冷えると下痢をしやすい
    • 疲れやすい、だるい
    • 顔色が白い
    • 尿の色が薄い、量が多い
    • むくみやすい
  • 原因: 体を温める「陽気」が不足している
  • 漢方の考え方: 体を温める(温陽、補陽)

簡単セルフチェックリストで体質診断!

私もすぐに自分のタイプを知りたい!簡単にチェックできる方法はある?

以下のチェックリストで、あなたのタイプを簡易的に診断してみましょう。

最も多く当てはまるものが、あなたのタイプに近いと考えられます。

【タイプ1】胃腸虚弱タイプ(脾虚) チェックリスト

  • [ ] お腹が冷たい、お腹を壊しやすい
  • [ ] 食欲がない、胃もたれしやすい
  • [ ] 消化不良、軟便、下痢
  • [ ] 疲れやすい、だるい
  • [ ] 痩せ型、または水太り
  • [ ] 舌の色が白っぽい、舌に歯形がついている

【タイプ2】ストレスタイプ(気滞) チェックリスト

  • [ ] ストレスを感じるとお腹が痛くなる、下痢をする
  • [ ] お腹が張る、ガスが溜まる
  • [ ] ゲップやおならが多い
  • [ ] イライラしやすい、怒りっぽい
  • [ ] 気分が落ち込みやすい
  • [ ] 生理前に不調が出やすい
  • [ ] 便秘と下痢を繰り返す

【タイプ3】冷え性悪化タイプ(陽虚) チェックリスト

  • [ ] 全身が冷える、特に手足やお腹が冷たい
  • [ ] 寒がり
  • [ ] 冷えると下痢をしやすい
  • [ ] 疲れやすい、だるい
  • [ ] 顔色が白い
  • [ ] 尿の色が薄い、量が多い
  • [ ] むくみやすい

【注意】

これはあくまで簡易的なチェックリストです。

正確な体質診断(証の決定)は、漢方専門家(漢方医、漢方薬局の薬剤師など)にご相談ください。


【タイプ別】内臓冷え性におすすめの漢方薬|効果・選び方・飲み方

私の内臓冷え性のタイプは分かったけど、具体的にどんな漢方薬を試せばいいの? タイプ別の効果や選び方、飲み方を知りたい!

ご安心ください!ここでは、内臓冷え性のタイプ別に、おすすめの漢方薬の考え方、その働き、特徴、どんな人におすすめかを解説します。

さらに、漢方薬の購入場所や、「即効性」はあるのか、副作用や飲み合わせについても解説します。

ただし、繰り返しになりますが、漢方薬は必ず専門家(漢方医、漢方薬局の薬剤師など)に相談し、あなたの体質や症状に合ったものを選んでもらってください。

【脾虚タイプ】におすすめの漢方薬(六君子湯など、一般的な名称)

お腹が冷えやすくて、胃腸も弱い…。脾虚タイプの私に合う漢方薬ってあるの?

脾虚タイプは、胃腸(脾)の働きが弱く、「気」を生み出す力が低下している状態です。

消化吸収能力が低下し、栄養が全身に行き渡らず、内臓が冷えやすくなります。

胃腸の働きを高め、「気」を補う漢方で、体の内側から温めていきましょう。

脾虚タイプにおすすめの漢方薬の考え方

  • キーワード: 健脾益気(けんぴえっき)、補気(ほき)
  • 代表的な生薬:
    • 人参(にんじん): 元気を補い、消化機能を高める。
    • 白朮(びゃくじゅつ): 胃腸の働きを整え、余分な水分を排出する。
    • 茯苓(ぶくりょう): 余分な水分を排出し、胃腸の働きを整える。
    • 甘草(かんぞう): 胃腸の働きを整え、他の生薬の働きを調和する。
    • 生姜(しょうきょう): 体を温め、消化を助ける。
  • これらの生薬を含む漢方薬の例:
    • 六君子湯(りっくんしとう): 比較的体力がない方の、胃腸虚弱、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢などに用いられることがあります。
    • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう): 比較的体力がない方の、疲労倦怠感、食欲不振、寝汗、かぜなどに用いられることがあります。

働き・特徴を解説

  • 六君子湯:
    • 胃腸の働きを整え、消化吸収能力を高めるサポートをします。
    • 食欲不振、胃もたれ、吐き気、下痢などの症状がある方におすすめです。
  • 補中益気湯:
    • 気を補い、消化機能を高めることで、体全体の調子を整えます。
    • 疲労倦怠感、食欲不振、虚弱体質の方におすすめです。

どんな人におすすめ?

  • お腹が冷えやすい
  • 食欲がない、胃もたれしやすい
  • 消化不良、軟便、下痢
  • 疲れやすい、だるい
  • 痩せ型、または水太り

【気滞タイプ】におすすめの漢方薬(大柴胡湯など、一般的な名称)

ストレスで胃腸の調子が悪くなる…。気滞タイプの私には、どんな漢方薬がいいの?

気滞タイプは、ストレスなどにより「気」の巡りが悪くなり、自律神経が乱れ、内臓の冷えにつながっている状態です。

気の巡りを良くし、ストレスを緩和する働きのある漢方で、心身のバランスを整えていきましょう。

気滞タイプにおすすめの漢方薬の考え方

  • キーワード: 理気(りき)、疏肝(そかん)、解鬱(げうつ)
  • 代表的な生薬:
    • 柴胡(さいこ): 気の巡りを良くし、ストレスを緩和する。
    • 芍薬(しゃくやく): 血を補い、筋肉の緊張を和らげる。
    • 枳実(きじつ): 気の巡りを良くし、お腹の張りを改善する。
    • 半夏(はんげ): 気の巡りを良くし、吐き気を抑える。
    • 黄芩(おうごん): 熱を冷まし、炎症を抑える。
  • これらの生薬を含む漢方薬の例:
    • 大柴胡湯(だいさいことう): 体力があり、がっしりした体型の方の、胃炎、常習便秘、高血圧に伴う肩こり、頭痛などに用いられることがあります。
    • 加味逍遙散(かみしょうようさん): 比較的体力がない方の、冷え症、虚弱体質、月経不順、更年期障害などに用いられることがあります。(女性向けの漢方薬というイメージが強いですが、男性の気滞にも使われます)

働き・特徴を解説

  • 大柴胡湯:
    • 気の巡りを改善し、熱を冷まし、体の余分なものを排出する。
    • ストレスによる胃腸の不調、便秘、肩こり、イライラなどがある方におすすめです。
    • 比較的体力がある方に向いています。
  • 加味逍遙散:
    • 気の巡りを改善し、血を補い、熱を冷ます。
    • イライラ、不眠、のぼせなど、更年期症状に幅広く使われる。
    • ストレスによる内臓の冷えにおすすめです。

どんな人におすすめ?

  • ストレスを感じやすい
  • イライラしやすい、怒りっぽい
  • お腹が張る、ガスが溜まる
  • ゲップやおならが多い
  • 便秘と下痢を繰り返す

【陽虚タイプ】におすすめの漢方薬(真武湯など、一般的な名称)

全身が冷えて、特に手足やお腹が冷たい…。陽虚タイプの私には、どんな漢方薬がいいの?

陽虚タイプは、体を温める「陽気」が不足し、全身が冷えている状態です。

内臓も冷えやすく、様々な不調を引き起こします。

体を温める働きのある漢方で、内臓から温めていきましょう。

陽虚タイプにおすすめの漢方薬の考え方

  • キーワード: 温陽(おんよう)、補陽(ほよう)、散寒(さんかん)
  • 代表的な生薬:
    • 附子(ぶし): 体を温める作用が強い。
    • 乾姜(かんきょう): 体を温め、消化を助ける。
    • 桂皮(けいひ)/シナモン: 体を温め、血行を促進する。
    • 茯苓(ぶくりょう): 余分な水分を排出し、胃腸の働きを整える。(上記参照)
    • 白朮(びゃくじゅつ): 胃腸の働きを整え、余分な水分を排出する。(上記参照)
  • これらの生薬を含む漢方薬の例:
    • 真武湯(しんぶとう): 体力虚弱で、冷えがある方の、下痢、腹痛、めまい、動悸、むくみなどに用いられることがあります。
    • 人参湯(にんじんとう): 比較的体力がない方の、胃腸虚弱、胃痛、腹痛、下痢、嘔吐などに用いられることがあります。
    • 八味地黄丸(はちみじおうがん):比較的体力がない方で、とくに下半身の冷えがある方の、排尿困難、頻尿、むくみ、かゆみなどに用いられることがあります。

働き・特徴を解説

  • 真武湯:
    • 体を温め、新陳代謝を高め、水分代謝を改善する。
    • 冷えによる下痢、腹痛、めまい、むくみなどがある方におすすめです。
  • 人参湯:
    • 胃腸を温め、消化機能を高める。
    • 冷えによる胃痛、腹痛、下痢、嘔吐などがある方におすすめです。
  • 八味地黄丸:
    • 腎の機能をたかめ、体をあたためる

どんな人におすすめ?

  • 全身が冷える、特に手足やお腹が冷たい
  • 寒がり
  • 冷えると下痢をしやすい
  • 疲れやすい、だるい
  • 顔色が白い
  • 尿の色が薄い、量が多い

漢方薬はどこで買える? 市販と病院、どっちがいい?

漢方薬って、どこで買えるの? ドラッグストアでも買える? 病院に行った方がいいの?

漢方薬は、

  • ドラッグストア・薬局: 一部の漢方薬は、市販薬として購入できます。
  • 漢方薬局(漢方相談薬局): 薬剤師や登録販売者が、相談に乗ってくれます。
  • 病院(内科、消化器内科、婦人科など): 医師が診察し、漢方薬を処方します。(保険診療の場合あり)
  • 漢方専門医: 漢方医学の専門知識を持つ医師が診察し、漢方薬を処方します。(保険診療の場合あり)

市販薬と病院処方の違い

市販薬病院処方
メリット手軽に購入できる医師の診察を受け、体質や症状に合った漢方薬を処方してもらえる。保険適用の場合、費用が抑えられる。
デメリット種類が限られる。体質や症状に合わない場合がある。診察や検査が必要。漢方薬を扱っていない病院もある。
おすすめな人軽度な症状で、まずは手軽に試してみたい方。以前に同じ漢方薬を服用したことがあり、効果があった方。症状が重い方、体質がよく分からない方、複数の症状がある方、持病がある方、妊娠中・授乳中の方、他の薬を服用している方。より専門的な診断や治療を受けたい方。

「即効性」はある?

漢方薬って、すぐに効果が出ないイメージがあるけど、内臓冷え性にも即効性はないの?

漢方薬は、西洋薬に比べて効果が穏やかで、体質改善には時間がかかることが多いです。

しかし、内臓冷え性の場合、

  • 比較的早く効果を実感できる場合:
    • 気滞タイプ: ストレスが原因で、一時的に内臓が冷えている場合、気の巡りを改善する漢方薬で比較的早く症状が緩和されることがあります。
    • 軽度の冷え: 症状が軽い場合は、数日~数週間で効果を感じることもあります。
  • 時間がかかる場合:
    • 脾虚タイプ、陽虚タイプ: 慢性的な冷えや体質的な冷えの場合、体質改善に時間がかかるため、効果を実感するまでに数ヶ月かかることもあります。

即効性を高めるために

  • 漢方薬と生活習慣の改善を併用する: 食事、睡眠、運動、ストレスケアなど、生活習慣全体を見直すことで、漢方薬の効果を高めることができます。
  • 専門家に相談する: 自分の体質や症状に合った漢方薬を選び、適切な服用方法や生活習慣のアドバイスを受けることで、より早く効果を実感できる可能性があります。

漢方の「副作用」、飲み合わせについて

漢方薬って、副作用はないの? 他の薬と一緒に飲んでも大丈夫?

副作用について

漢方薬は、自然由来の生薬を組み合わせたもので、西洋薬に比べて副作用が少ないと言われています。

しかし、体質や症状に合わない漢方薬を服用した場合、副作用が現れる可能性はゼロではありません。

主な副作用の例

  • 胃腸症状: 胃の不快感、吐き気、食欲不振、下痢、便秘
  • アレルギー症状: 発疹、かゆみ
  • 肝機能障害: だるさ、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
  • 間質性肺炎: 咳、息切れ、発熱

これらの症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

飲み合わせについて

漢方薬と西洋薬、または漢方薬同士の飲み合わせによっては、相互作用が起こり、効果が弱まったり、副作用が出やすくなったりすることがあります。

病院で処方された薬や、市販薬を服用している場合は、必ず医師または薬剤師に相談し、飲み合わせについて確認しましょう。

【重要】繰り返しになりますが、漢方薬は、必ず専門家(漢方医、漢方薬局の薬剤師など)に相談し、あなたの体質や症状に合ったものを選んでもらってください。自己判断での服用は、思わぬ副作用を招く可能性があります。


【内臓冷え性改善】漢方薬と併せて効果UP! 生活習慣&食事

漢方薬で内臓冷え性を改善したいけど、普段の生活でできることはないの? 食事や運動、服装…今日からできることが知りたい!

漢方薬で体質改善を目指すと同時に、日々の生活習慣を見直すことで、内臓冷え性の改善効果をさらに高めることができます。

ここでは、食事、運動、服装、入浴、ストレスケアの5つの側面から、内臓冷え性改善のための具体的な方法をご紹介します。

今日からできる! 内臓を温める食事のコツ

内臓を温める食べ物って、具体的に何? 逆に、避けた方がいい食べ物もあるの?

漢方の「医食同源」の考え方に基づき、毎日の食事から内臓を温め、冷えを改善しましょう。

おすすめ食材、レシピ

内臓を温めるおすすめ食材

食品群具体例働き・期待できる効果
根菜類ごぼう、れんこん、にんじん、大根、かぶ、玉ねぎ、じゃがいも土の中で育つ野菜は、体を温める作用がある。食物繊維が豊富で、腸内環境を整える効果も期待できる。
香辛料しょうが、にんにく、唐辛子、シナモン、クローブ、山椒血行を促進し、体を温める。新陳代謝を高め、発汗を促す効果も。
色の濃い野菜かぼちゃ、ほうれん草、小松菜、ニラビタミン、ミネラルが豊富で、血行を促進する。
発酵食品味噌、醤油、納豆、漬物、キムチ腸内環境を整え、代謝を上げる。
肉・魚羊肉、鶏肉、牛肉、鮭、えび、いわし良質なタンパク質は、熱を生み出す。
その他玄米、もち米、黒豆、黒ごま、くるみ、栗、ナツメ、紅茶、ほうじ茶、ココア体を温める作用がある。
ネギ類ネギ、玉ねぎ、ニラ、らっきょう、にんにく血行促進

簡単レシピ:鶏肉と根菜のしょうがスープ

  • 材料:
    • 鶏もも肉(または鶏むね肉)… 1枚
    • 大根 … 1/4本
    • にんじん … 1/2本
    • ごぼう … 1/2本
    • しょうが … 1かけ
    • 長ネギ … 1/2本
    • 水 … 800ml
    • 鶏がらスープの素 … 小さじ2
    • 醤油 … 大さじ1
    • 酒 … 大さじ1
    • みりん … 大さじ1
    • 塩、こしょう … 少々
  • 作り方:
    1. 鶏肉は一口大に切る。大根、にんじんは乱切り、ごぼうはささがき、しょうがは薄切り、長ネギは斜め切りにする。
    2. 鍋に水、鶏肉、大根、にんじん、ごぼう、しょうが、鶏がらスープの素を入れ、火にかける。
    3. 煮立ったらアクを取り、弱火で20分ほど煮込む。
    4. 醤油、酒、みりんを加え、さらに10分ほど煮込む。
    5. 長ネギを加え、塩、こしょうで味を調える。
    6. 器に盛り、お好みで刻みネギや七味唐辛子を添える。

避けるべき食材

  • 体を冷やす食べ物:
    • 生野菜、冷たい飲み物、アイスクリームなど(特に夏野菜や南国フルーツ)
    • 白砂糖、白米、パン、うどんなど(精製された白いもの)
    • 牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品(摂りすぎに注意)
  • 水分を溜め込む食べ物:
    • 小麦粉製品、もち米、甘いもの、脂っこいもの(摂りすぎに注意)
  • その他:
    • カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶など)の利尿作用により、体が冷えることがある
    • アルコールの過剰摂取は、内臓に負担をかけ、冷えの原因になる

食事のポイント

  • 温かいものを食べる: 冷たい飲み物や食べ物は、内臓を冷やすため、できるだけ温かいもの、常温のものを摂るように心がけましょう。
  • 旬の食材を食べる: 旬の食材は、その季節に必要な栄養素を豊富に含んでいます。
  • よく噛んで食べる: よく噛むことで、消化を助け、内臓への負担を減らすことができます。
  • 腹八分目: 食べ過ぎは、消化不良の原因となり、内臓を冷やすことにつながります。
  • バランスの良い食事: 主食、主菜、副菜を揃え、様々な食材を摂るようにしましょう。

内臓冷え性に効果的な運動&ストレッチ

運動不足は体に良くないのは分かるけど、どんな運動をすれば内臓冷え性に効果的なの?

適度な運動は、血行を促進し、全身を温め、内臓の働きを活発にする効果が期待できます。

激しい運動をする必要はありません。

日常生活の中で、少し体を動かすだけでも、内臓冷え性の改善につながります。

おすすめの運動&ストレッチ

  • ウォーキング:
    • 手軽に始められる有酸素運動。
    • 全身の血行を促進し、内臓を温める。
    • 1日20~30分程度、週3回以上を目安に。
    • 通勤や買い物の際に、一駅分歩くなど、工夫してみましょう。
  • ストレッチ:
    • 筋肉を伸ばし、血行を促進する。
    • お風呂上がりや寝る前に行うと効果的。
    • 特に、お腹周り、腰回り、股関節周りを重点的にストレッチすると、内臓を温める効果が期待できる。
    • 深い呼吸を意識しながら、ゆっくりと行う。
    • 簡単ストレッチ例:
      1. お腹をねじるストレッチ:
        • 椅子に座り、両手を頭の後ろで組む。
        • 息を吐きながら、上半身をゆっくりと左右にねじる。
      2. 股関節のストレッチ:
        • 床に座り、両足の裏を合わせる。
        • 両手で足先を持ち、息を吐きながら、上半身をゆっくりと前に倒す。
      3. 腰回しストレッチ:
        • 足を肩幅に開いて立ち、両手を腰に当てる。
        • 腰を大きく円を描くように回す(左右)。
  • ヨガ、ピラティス:
    • インナーマッスルを鍛え、体の軸を整える。
    • 深い呼吸を意識することで、リラックス効果も高い。
    • 内臓を刺激するポーズも多く、内臓冷え性の改善に効果的。
  • スクワット:
    • 下半身の筋肉を鍛え、血行を促進する。
    • 内臓を支える筋肉も鍛えられるため、内臓下垂の予防にも。
  • かかと上げ下げ運動:
    • ふくらはぎの筋肉を鍛え、血行を促進する。
    • 立ったまま、かかとを上げ下げするだけ。
    • 「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎを鍛えることで、全身の血流が改善され、内臓も温まる。

ポイント

  • 無理のない範囲で、毎日続けることが大切。
  • 体調に合わせて、運動量や強度を調整する。
  • 運動前後にストレッチをする。
  • 水分補給をしっかり行う。

冷え対策! 服装&入浴のポイント

内臓を冷やさないためには、どんな服装をすればいいの? お風呂の入り方にもコツってある?

服装や入浴方法を工夫することで、外側からも内臓を温め、冷えを予防することができます。

服装のポイント

  • 重ね着:
    • 薄手の服を重ね着することで、体温調節がしやすくなる。
    • 特に、お腹周り、腰回り、首、手首、足首を温めるように意識する。
  • 素材:
    • 天然素材(綿、絹、麻、ウールなど)は、吸湿性・通気性に優れ、体を温める効果がある。
    • 化学繊維は、吸湿性が低く、体を冷やすことがあるため、注意が必要。
  • 下着:
    • 腹巻きや、股上の深いショーツを着用し、お腹を温める。
    • 締め付けの強い下着は、血行を妨げるため、避ける。
  • 靴下:
    • 重ね履きや、厚手の靴下を履くなどして、足元を温める。
    • 五本指ソックスもおすすめ。
  • 外出時:
    • マフラー、手袋、帽子、カイロなどを活用し、冷えやすい部分を温める。

入浴のポイント

  • 湯船に浸かる:
    • シャワーだけでなく、湯船に浸かることで、体の芯から温まることができる。
    • 38~40℃のぬるめのお湯に、15~20分程度、ゆっくりと浸かるのがおすすめ。
    • 半身浴も効果的。
  • 入浴剤:
    • 炭酸ガス入浴剤、生薬配合の入浴剤、バスソルトなど、体を温める効果のあるものを選ぶ。
  • 入浴後:
    • すぐに体を拭き、服を着る。
    • 髪はしっかり乾かす。
    • 温かい飲み物を飲んで、体の内側からも温める。

NG入浴法

  • 熱すぎるお湯に長時間浸かる
  • 入浴後の湯冷め

ストレスは内臓冷えの大敵! 簡単リラックス法

ストレスが内臓冷えの原因になるって本当? ストレスを解消する簡単な方法ってある?

ストレスは、自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れを引き起こし、血行不良を招き、内臓冷えを悪化させます。

ストレスを溜めないように、自分に合ったリラックス方法を見つけ、こまめに実践しましょう。

簡単リラックス法

  • 深呼吸:
    • 意識的に深くゆっくりとした呼吸をする(腹式呼吸)。
    • いつでもどこでもできる、最も簡単なリラックス法。
  • 瞑想:
    • 瞑想アプリなどを活用する。
    • 静かな場所で目を閉じ、呼吸に意識を集中する。
    • 5分程度の短い時間から始める。
  • アロマテラピー:
    • 好きな香りを嗅ぐ(ラベンダー、カモミール、ベルガモットなど)。
    • アロマディフューザーやアロマランプで香りを拡散させたり、お風呂に数滴垂らしたりする。
  • 音楽鑑賞:
    • リラックスできる音楽を聴く。
    • ヒーリングミュージックや、自然の音(波の音、鳥のさえずりなど)もおすすめ。
  • 軽い運動:
    • ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど、無理のない範囲で行う。
  • 入浴:
    • ぬるめのお湯にゆっくり浸かる。(上記参照)
  • 趣味:
    • 好きなことに没頭する時間を作る。
    • 読書、映画鑑賞、音楽鑑賞、手芸、ガーデニングなど、自分が楽しいと思えることをする。
  • 十分な睡眠:
    • 質の良い睡眠を確保する。(上記参照)
  • 友人や家族との会話:
    • 悩みや不安を共有する。
    • 楽しい会話で笑うことも、ストレス解消になる。
  • 日光浴:
    • セロトニン(幸せホルモン)の分泌を促す。
    • 朝起きたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びる。
  • ツボ押し:
    • 合谷(ごうこく): 手の甲、親指と人差し指の間(万能のツボ)
    • 労宮(ろうきゅう):手のひらの中心
    • 足三里(あしさんり): 膝のお皿の下、外側のくぼみから指4本分下。

【重要】 ストレスを完全になくすことは難しいですが、自分に合った方法で上手に付き合っていくことが大切です。

参考文献

公的機関・専門機関のウェブサイト:

厚生労働省:eJIM(日本統合医療学会)https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/herbs/index.html

国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報 https://hfnet.nibiohn.go.jp/

日本漢方生薬製剤協会

日本産婦人科学会、日本産科婦人科内視鏡学会、日本女性医学学会(旧日本更年期医学会):https://www.jsog.or.jp/

学術論文データベース:

PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/

Google Scholar: https://scholar.google.co.jp/

書籍:

漢方に関する書籍

  • 例:「漢方医学」, 「和漢薬の事典」, 「漢方薬・生薬活用QA」など

薬膳に関する書籍

  • 例:「薬膳・漢方検定公式テキスト」, 「薬膳レシピ」など

キノコに関する書籍(茯苓はキノコの一種であるため)

免責事項
本記事は、漢方やメンタルケアに関する一般的な情報を提供するもので、医師の診断・治療に取って代わるものではありません。個々の症状や体質には個人差があり、必ずしも同じ効果が得られるとは限りません。体調に異変を感じた場合は自己判断せず、速やかに医療機関にご相談ください

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