
鏡を見るたび増えるシミ…もしかして更年期?
年齢とともに濃くなるシミ、諦める前に漢方を試してみませんか。
この記事では、更年期にシミが増える原因を漢方的に解説。
あなたのシミのタイプを診断し、おすすめの漢方薬や生活習慣、今日からできる対策を徹底紹介します。
皮膚科での治療とは違う、漢方ならではのアプローチで、内側から輝く透明感あふれる肌を取り戻しましょう!



KANKAN専属アドバイザーのルナです。
漢方に精通した知見を惜しみなく皆さんにお伝えしていきますね!
はじめに:更年期にシミが増えるのはなぜ?原因と漢方ケアの可能性





最近、急にシミが増えた気がする…。もしかして更年期? 更年期とシミって関係あるの? 漢方でシミは薄くなるの?
鏡を見るたびに気になるシミ…。
特に、更年期を迎える頃になると、「急にシミが増えた」「濃くなった」と感じる女性は少なくありません。
実は、更年期とシミには、密接な関係があるのです。
この章では、更年期にシミが増える原因と、漢方によるケアの可能性について詳しく解説していきます。
更年期とシミの関係|女性ホルモンの減少が影響?



更年期になると、どうしてシミが増えるの? 女性ホルモンが関係しているって本当?
更年期(一般的に45歳~55歳頃)は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が急激に減少する時期です。
エストロゲンは、肌のハリや潤いを保つだけでなく、シミの生成にも深く関わっています。
エストロゲンの減少とシミの関係
エストロゲンには、以下の働きがあります。
- メラニン生成の抑制:
- シミの原因となるメラニン色素の生成を抑制する働きがあります。
- ターンオーバーの促進:
- 肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促進し、メラニン色素の排出を促します。
- コラーゲン生成の促進:
- 肌のハリや弾力を保つコラーゲンの生成を促します。
- 抗酸化作用:
- 活性酸素を除去し、肌の老化を防ぎます。
更年期になり、エストロゲンの分泌量が減少すると、これらの働きが低下し、シミができやすくなります。
更年期にシミが増えるメカニズム
- エストロゲンの減少:
- メラニン生成の抑制が弱まり、メラニン色素が過剰に生成される。
- ターンオーバーが乱れ、メラニン色素が排出されにくくなる。
- メラニン生成の促進:
- 紫外線などの刺激により、メラノサイト(メラニン色素を作る細胞)が活性化し、メラニン色素が過剰に生成される。
- シミの顕在化:
- 過剰に生成されたメラニン色素が、肌の表面に現れ、シミとなる。
更年期にできやすいシミの種類
- 老人性色素斑(日光性色素斑):
- 加齢や紫外線ダメージの蓄積によってできる、最も一般的なシミ。
- 境界線がはっきりした、円形または楕円形の茶色いシミ。
- 肝斑(かんぱん):
- 女性ホルモンの乱れが関係していると考えられているシミ。
- 頬骨のあたりに、左右対称にできる、境界線がぼやけた薄茶色のシミ。
- 更年期に悪化することがある。
- 炎症後色素沈着:
- ニキビや傷跡、虫刺されなど、炎症が起きた後にできるシミ。
- 茶色または黒っぽいシミ。
【要注意】更年期のシミを放置するとどうなる?



シミって、ただ見た目が気になるだけでしょ? 放っておいても大丈夫?
更年期のシミを放置すると、以下のようなリスクがあります。
- シミが濃くなる、大きくなる:
- 紫外線や摩擦などの刺激により、メラニン色素の生成がさらに促進され、シミが濃くなったり、大きくなったりすることがあります。
- シミが増える:
- 肌のバリア機能が低下し、新たなシミができやすくなります。
- 肌の老化が進む:
- シミは、肌の老化現象の一つです。シミを放置すると、シワやたるみなど、他の肌トラブルも進行しやすくなります。
- QOL(生活の質)の低下:
- シミが気になることで、外出を控えたり、人と会うのが億劫になったりするなど、精神的なストレスにつながることがあります。
なぜ更年期のシミに漢方がおすすめ? 西洋医学(皮膚科)との違い



皮膚科でシミの治療もできるけど…漢方って、どうして更年期のシミに良いの? 他の治療法とは何が違うの?
更年期のシミに対する西洋医学と漢方のアプローチの違いを見ていきましょう。
西洋医学(皮膚科)
- 特徴:
- 対症療法(症状を抑える)が中心
- 外用薬(ハイドロキノン、トレチノインなど)、レーザー治療、光治療などを使用
- 即効性が期待できる場合がある
- メリット:
- シミを比較的短期間で薄くすることができる
- デメリット:
- 根本的な体質改善にはつながりにくい場合がある
- 副作用が出ることがある(外用薬の刺激、レーザー治療後の赤みやかさぶたなど)
- 費用が高額になる場合がある
漢方
- 特徴:
- 体質改善を重視
- 自然由来の生薬を組み合わせた漢方薬を使用
- 体全体のバランスを整えることで、シミができにくい肌へと導く
- メリット:
- シミだけでなく、更年期の様々な不調(冷え、ほてり、イライラなど)を同時にケアできる可能性がある
- 副作用が比較的少ない
- 根本的な体質改善を目指せる
- デメリット:
- 効果が出るまでに時間がかかる場合がある
- 体質に合わない漢方薬を選ぶと、効果がない、または副作用が出ることがある
漢方が更年期のシミにおすすめの理由
- 体質改善:漢方では更年期のシミの原因を、「気・血・水」の乱れや、「瘀血」「気滞」「腎虚」といった体質の変化ととらえ、その根本原因にアプローチします。
- 全身のバランスを整える:シミだけでなく、更年期に現れやすい他の症状(冷え、ほてり、イライラ、不眠など)も同時にケアできる可能性がある。
- オーダーメイドの治療:一人ひとりの体質や症状に合わせて、最適な漢方薬を選ぶことができる。
- ホルモンバランスの調整 更年期によるホルモンバランスの乱れは、シミだけでなく、様々な不調を引き起こします。漢方では、体全体のバランスを整えることを 重視し、結果としてホルモンバランスの調整をサポートします。



漢方薬は、更年期のシミに悩む女性にとって、心強い味方となる可能性がありますよ。
ただし、漢方薬は必ず専門家(漢方医、漢方薬局の薬剤師など)に相談し、適切なものを選んでもらうことが大切です。
【タイプ別診断】あなたのシミはどのタイプ?漢方の「証」を知ろう





更年期のシミに漢方が良いのは分かったけど、どうやって自分に合った漢方を選べばいいの? 漢方って、体質が大事って聞くけど、自分の体質ってよく分からない…
漢方では、その人の体質や状態を「証(しょう)」と呼び、この「証」を見極めることが、適切な漢方薬選びの第一歩となります。
同じ更年期のシミでも、「証」が異なれば、選ぶべき漢方薬も変わってきます。
まずは、あなたの「証」を知ることから始めましょう!
漢方の基本「気・血・水」とは? シミとの関係





漢方って、『気・血・水』とか、難しい言葉が多くてよく分からない…。シミとどう関係があるの?
漢方の基本となる「気・血・水」の考え方を、分かりやすく解説します。
漢方の基本概念:体は「気・血・水」で構成されている
要素 | 働き | 不足・滞るとどうなるか?(シミとの関係) |
気 | 生命エネルギー。体を温め、動かす原動力。目に見えない。五臓(肝・心・脾・肺・腎)の「肝」は気の流れをスムーズにし、「心」は気をコントロールする。「肺」は呼吸を通じて気を取り込む。「脾」は飲食物から気を作り出す。「腎」は生命力の源である気を蓄える。 | 気虚(不足): 疲れやすい、だるい、元気がない。肌の新陳代謝が低下し、ターンオーバーが乱れる。 気滞(滞り): イライラしやすい、ストレスを感じやすい。ストレスにより、ホルモンバランスが乱れ、メラニン生成が促進される。 |
血 | 血液とその働き。全身に栄養を運び、潤す。精神活動の安定にも関わる。五臓の「心」は血を全身に巡らせるポンプの役割。「脾」は飲食物から血を作り出す。「肝」は血を蓄え、血量を調整する。 | 血虚(不足): めまい、立ちくらみ、顔色が悪い。肌に栄養が行き渡らず、乾燥し、くすみやすくなる。 瘀血(滞り): 肩こり、頭痛、生理痛。血行不良により、肌のターンオーバーが乱れ、メラニン色素が沈着しやすくなる。 |
水 | 血液以外の体液(リンパ液、涙、汗など)。体を潤し、老廃物を排出する。五臓の「肺」は呼吸を通じて水分を全身に巡らせる。「脾」は飲食物から水分を吸収し、不要な水分を排泄する。「腎」は水分代謝をコントロールし、尿の生成・排泄を調整する。 | 水滞(滞り)/水毒/痰湿: むくみ、体が重だるい。体内の余分な水分や老廃物が排出されず、肌のくすみやシミの原因となる。 津液不足(不足): 肌の乾燥、口の渇き。肌の潤いが不足し、バリア機能が低下する。 |
シミと「気・血・水」の関係
- 「気」の巡りが悪いと…
- ストレスなどにより気の流れが滞ると、ホルモンバランスが乱れ、メラニン生成が促進される。
- 気の不足は新陳代謝を低下させ、肌のターンオーバーを乱す。
- 「血」が不足すると…
- 肌に栄養が行き渡らず、乾燥し、くすみやすくなる。
- 「血」が滞ると…
- 血行不良により、肌のターンオーバーが乱れ、メラニン色素が沈着しやすくなる。
- 「水」が滞ると…
- 体内の余分な水分や老廃物が排出されず、肌のくすみやシミの原因となる。



漢方では、これらのバランスの乱れが、更年期のシミの原因になると考えます。
更年期のシミに多い3つのタイプ



更年期のシミには、どんなタイプがあるの?それぞれの特徴を知りたい!
漢方では、更年期のシミをいくつかのタイプに分類し、それぞれのタイプに合わせたケアを提案します。
ここでは、代表的な3つのタイプをご紹介します。
【タイプ1】血行不良タイプ(瘀血 おけつ)
- 特徴:
- シミの色が濃い、紫がかっている
- シミが広範囲に広がっている
- 生理痛が重い、経血にレバー状のかたまりが混じる
- 生理不順
- 肩こり、頭痛がひどい
- 手足の先が冷える
- 顔色が悪い、くすみがち
- 舌の色が暗い、紫がかっている
- 原因: 血行不良、冷え、ストレス、不規則な生活
- 漢方の考え方: 血の巡りを良くする(活血)
【タイプ2】ストレスタイプ(気滞 きたい)
- 特徴:
- ストレスを感じるとシミが悪化する
- イライラしやすい、怒りっぽい
- 気分が落ち込みやすい
- 生理前に不調が出やすい(PMS)
- 胸や脇が張る
- お腹が張る、ガスが溜まる
- ため息が多い
- 原因: ストレス、環境の変化、不規則な生活
- 漢方の考え方: 気の巡りを良くし、ストレスを緩和する(理気、疏肝)
【タイプ3】加齢タイプ(腎虚 じんきょ)
- 特徴:
- 更年期以降にシミが増えた
- シミの色が薄い、境界線がぼやけている
- 疲れやすい、だるい
- 腰や膝が痛む、だるい
- 耳鳴りがする
- 頻尿、尿漏れ
- 白髪が増えた
- 原因: 加齢やストレス、過労などによる腎の機能低下
- 漢方では、「腎」は生命エネルギーの源であり、生殖機能や成長、老化に深く関わると考えられています。
- 腎の機能が低下すると、ホルモンバランスが乱れ、肌の老化が進み、シミができやすくなると考えられています。
- 漢方の考え方: 腎の働きを補う(補腎)


簡単セルフチェックリストで体質診断!「肝斑」の可能性も?



私もすぐに自分のタイプを知りたい!簡単にチェックできる方法はある? 肝斑かもしれないけど…
以下のチェックリストで、あなたのタイプを簡易的に診断してみましょう。
最も多く当てはまるものが、あなたのタイプに近いと考えられます。
【タイプ1】血行不良タイプ(瘀血) チェックリスト
- [ ] シミの色が濃い、紫がかっている
- [ ] シミが広範囲に広がっている
- [ ] 生理痛が重い、経血にレバー状のかたまりが混じる
- [ ] 生理不順である
- [ ] 肩こり、頭痛がひどい
- [ ] 手足の先が冷える
- [ ] 顔色が悪い、くすみがち
- [ ] 舌の色が暗い、紫がかっている
【タイプ2】ストレスタイプ(気滞) チェックリスト
- [ ] ストレスを感じるとシミが悪化する
- [ ] イライラしやすい、怒りっぽい
- [ ] 気分が落ち込みやすい
- [ ] 生理前に不調が出やすい(PMS)
- [ ] 胸や脇が張る
- [ ] お腹が張る、ガスが溜まる
- [ ] ため息が多い
【タイプ3】加齢タイプ(腎虚) チェックリスト
- [ ] 更年期以降にシミが増えた
- [ ] シミの色が薄い、境界線がぼやけている
- [ ] 疲れやすい、だるい
- [ ] 腰や膝が痛む、だるい
- [ ] 耳鳴りがする
- [ ] トイレが近い、または尿漏れがある
- [ ] 白髪が増えた
【肝斑の可能性 チェックリスト】
- [ ] 頬骨のあたりに、左右対称にシミがある
- [ ] シミの境界線がぼやけている
- [ ] シミの色が薄茶色
- [ ] 妊娠、出産、ピルの服用をきっかけにシミができた
- [ ] 更年期にシミが悪化した
【注意】
これはあくまで簡易的なチェックリストです。
正確な体質診断(証の決定)や、肝斑かどうかの診断は、専門家(皮膚科医、漢方医、漢方薬局の薬剤師など)にご相談ください。
【タイプ別】更年期のシミにおすすめの漢方薬|効果・選び方・飲み方





私の更年期のシミのタイプは分かったけど、具体的にどんな漢方薬を試せばいいの? タイプ別の効果や選び方、飲み方を知りたい!
ご安心ください!ここでは、更年期のシミのタイプ別に、おすすめの漢方薬の考え方、その働き、特徴、どんな人におすすめかを解説します。
さらに、漢方薬の購入場所や、専門家への相談についてもご紹介します。
【瘀血タイプ】におすすめの漢方薬(例:桂枝茯苓丸など、一般的な名称)



シミの色が濃くて、生理痛も重い…。瘀血タイプの私に合う漢方薬ってあるの?
瘀血タイプは、血行不良により、血液がドロドロと滞っている状態です。
血の巡りが悪くなると、肌のターンオーバーが乱れ、メラニン色素が沈着しやすくなり、シミの原因となります。
血の巡りを良くする働きのある漢方で、体の内側からシミを改善していきましょう。
瘀血タイプにおすすめの漢方薬の考え方
- キーワード: 活血(かっけつ)、化瘀(かお)、理気(りき)
- 代表的な生薬:
- 桂皮(けいひ)/シナモン: 血行を促進し、体を温める。
- 茯苓(ぶくりょう): 余分な水分を排出し、胃腸の働きを整える。
- 牡丹皮(ぼたんぴ): 血の巡りを良くし、熱を冷ます。
- 桃仁(とうにん): 血の巡りを良くし、便通を改善する。
- 芍薬(しゃくやく): 血を補い、筋肉の緊張を和らげる。
- これらの生薬を含む漢方薬の例:
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん): 比較的体力がある方の、月経不順、更年期障害、肩こり、しみなどに用いられることがあります。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん): 比較的体力がない方の、冷え症、貧血、倦怠感、月経不順、むくみなどに用いられることがあります。
- 通導散(つうどうさん): 比較的体力がある方の、月経不順、月経痛、便秘などに用いられることがあります。
働き・特徴を解説
- 桂枝茯苓丸:
- 血の巡りを良くし、滞った血(瘀血)を取り除くことで、シミ、生理痛、肩こりなどを改善するサポートをします。
- 比較的体力がある方(実証)に向いています。
- 当帰芍薬散:
- 血を補い、水の巡りを整えることで、冷えやむくみを改善し、肌の調子を整えるサポートをします。
- 比較的体力がない方(虚証)に向いています。
- 通導散:
- 血の巡りを強力に改善し、便通を促すことで、体内の老廃物を排出するサポートをします。
- 体力があり、便秘がちな方に向いています。
どんな人におすすめ?
- シミの色が濃い、紫がかっている
- シミが広範囲に広がっている
- 生理痛が重い、経血にレバー状のかたまりが混じる
- 生理不順
- 肩こり、頭痛がひどい
- 手足の先が冷える
【気滞タイプ】におすすめの漢方薬(例:加味逍遙散など、一般的な名称)



ストレスでシミが悪化する気がする…。気滞タイプの私には、どんな漢方薬がいいの?
気滞タイプは、ストレスなどにより「気」の巡りが悪くなり、自律神経やホルモンバランスが乱れ、シミの原因となっている状態です。
気の巡りを良くし、ストレスを緩和する働きのある漢方で、心身のバランスを整えていきましょう。
気滞タイプにおすすめの漢方薬の考え方
- キーワード: 理気(りき)、疏肝(そかん)、解鬱(げうつ)
- 代表的な生薬:
- 柴胡(さいこ): 気の巡りを良くし、ストレスを緩和する。
- 芍薬(しゃくやく): 血を補い、筋肉の緊張を和らげる。(血虚の項目参照)
- 薄荷(はっか): 気の巡りを良くし、清涼感を与える。
- 香附子(こうぶし): 気の巡りを良くし、痛みを止める。
- これらの生薬を含む漢方薬の例:
- 加味逍遙散(かみしょうようさん): 比較的体力がない方の、冷え症、虚弱体質、月経不順、更年期障害などに用いられることがあります。
- 逍遙散(しょうようさん): 比較的体力がない方の、虚弱体質、月経不順、更年期障害などに用いられることがあります。
働き・特徴を解説
- 加味逍遙散:
- 気の巡りを改善し、血を補い、熱を冷ます。
- イライラ、不眠、のぼせなど、更年期症状に幅広く使われる。
- ストレスによるシミにおすすめ。
- 逍遙散:
- 加味逍遙散から、牡丹皮(ぼたんぴ)と山梔子(さんしし)を除いたもの。
- 加味逍遙散よりも、熱を冷ます作用が穏やか。
どんな人におすすめ?
- ストレスを感じやすい
- イライラしやすい、怒りっぽい
- 気分が落ち込みやすい
- 生理前に不調が出やすい(PMS)
- 胸や脇が張る
- お腹が張る、ガスが溜まる
【腎虚タイプ】におすすめの漢方薬(例:八味地黄丸など、一般的な名称)



更年期になってから、シミが増えた…。加齢タイプの私には、どんな漢方薬がいいの?
腎虚タイプは、加齢やストレスなどにより、生命エネルギーの源である「腎」の働きが低下した状態です。
腎の働きを補う漢方で、体の内側から肌の老化を防ぎ、シミを改善するサポートをしましょう。
腎虚タイプにおすすめの漢方薬の考え方
- キーワード: 補腎(ほじん)、滋陰(じいん)、益精(えきせい)
- 代表的な生薬:
- 地黄(じおう): 腎を補い、潤いを与える(上記参照)。
- 山茱萸(さんしゅゆ): 腎を温め、精を補う。
- 山薬(さんやく): 脾と腎を補い、消化吸収を助ける。
- 茯苓(ぶくりょう): 余分な水分を排出し、胃腸の働きを整える。
- 牡丹皮(ぼたんぴ): 血の巡りを良くし、熱を冷ます。
- 沢瀉(たくしゃ): 余分な水分を排出する。
- これらの生薬を含む漢方薬の例:
- 八味地黄丸(はちみじおうがん): 比較的体力がない方で、特に下半身の冷えがある方の、排尿困難、頻尿、腰痛、しびれなどに用いられることがあります。
- 六味地黄丸(ろくみじおうがん): 比較的体力がない方の、排尿困難、頻尿、むくみ、かゆみなどに用いられることがあります。
働き・特徴を解説
- 八味地黄丸:
- 腎の働きを補い、体を温める作用がある。
- 加齢によるシミ、肌の乾燥、冷え、腰痛、頻尿などを改善するサポートをする。
- 冷えが強い方におすすめ。
- 六味地黄丸:
- 腎虚の基本処方。
- 腎の働きを補い、体の潤いを補給する。
- 加齢によるシミ、肌の乾燥、ほてりなどを改善するサポートをする。
どんな人におすすめ?
- 更年期以降の女性
- シミの色が薄い、境界線がぼやけている
- 疲れやすい、だるい
- 腰や膝が痛む、だるい
- 冷え性
漢方薬はどこで買える?「市販」「薬局」「皮膚科」漢方専門家への相談のススメ



漢方薬って、どこで買えるの? ドラッグストアでも買える? やっぱり専門家に相談した方がいいの?
漢方薬は、
- ドラッグストア・薬局: 一部の漢方薬は、市販薬として購入できます。
- 漢方薬局(漢方相談薬局): 薬剤師や登録販売者が、相談に乗ってくれます。
- 皮膚科: 医師が診察し、漢方薬を処方します。(保険診療の場合あり)
- 漢方専門医: 漢方医学の専門知識を持つ医師が診察し、漢方薬を処方します。(保険診療の場合あり)
- 病院・クリニック: 一部の病院やクリニックでは、漢方外来を設けているところもあります。
市販、薬局、皮膚科の違い
市販薬 | 薬局・漢方薬局 | 皮膚科・漢方医 | |
メリット | 手軽に購入できる | 薬剤師や登録販売者に相談できる。体質や症状に合った漢方薬を選んでもらえる場合がある。 | 医師の診察を受け、体質や症状に合った漢方薬を処方してもらえる。保険適用の場合、費用が抑えられる。 |
デメリット | 種類が限られる。体質や症状に合わない場合がある。 | 専門家によっては、知識や経験に差がある。保険適用外の場合、費用が高くなることがある。 | 漢方薬を扱っていない場合もある。 |
おすすめな人 | 軽度な症状で、まずは手軽に試してみたい方。以前に同じ漢方薬を服用したことがあり、効果があった方。 | 自分の体質や症状を詳しく相談したい方。市販薬では効果がなかった方。より専門的なアドバイスが欲しい方。 | 症状が重い方、体質がよく分からない方、複数の症状がある方、持病がある方、妊娠中・授乳中の方、他の薬を服用している方。より専門的な診断や治療を受けたい方。皮膚科の場合、西洋医学的な治療と漢方薬を併用したい方。 |
【重要】繰り返しになりますが、漢方薬は、必ず専門家(漢方医、漢方薬局の薬剤師など)に相談し、あなたの体質や症状に合ったものを選んでもらってください。自己判断での服用は、思わぬ副作用を招く可能性があります。
【徹底対策】漢方と併せて効果UP!更年期のシミを改善する生活習慣





漢方薬で体質改善もしたいけど、普段の生活でできることはないの? 食事や睡眠、スキンケア…今日からできるシミ対策を知りたい!
漢方薬で更年期のシミの根本原因にアプローチするとともに、日々の生活習慣を見直すことで、シミ改善効果をさらに高めることができます。
ここでは、紫外線対策、スキンケア、食事、睡眠、その他の5つの側面から、更年期のシミ対策におすすめの生活習慣を具体的にご紹介します。
【紫外線対策】シミを濃くしない!正しいUVケア



シミ対策といえば、紫外線対策! …でも、具体的に何をすればいいの? 日焼け止めって、どうやって選べばいい?
紫外線は、シミの最大の敵です。
特に、更年期は肌のバリア機能が低下しているため、紫外線の影響を受けやすく、シミができやすい状態です。
一年中、毎日、徹底した紫外線対策を行いましょう。
正しいUVケアのポイント
- 日焼け止めを塗る:
- SPFとPA:
- SPFは、UVB(シミや皮膚がんの原因となる紫外線)を防ぐ効果を示す数値
- PAは、UVA(シワやたるみの原因となる紫外線)を防ぐ効果を示す数値
- 日常生活では、SPF20~30、PA++程度で十分
- レジャーや屋外での活動時は、SPF50+、PA++++など、数値の高いものを選ぶ
- 種類:
- 紫外線吸収剤: 紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変える
- 紫外線散乱剤: 紫外線を反射・散乱させる
- 敏感肌の方は、紫外線散乱剤を使用した「ノンケミカル」タイプがおすすめ
- テクスチャー:
- クリームタイプ、乳液タイプ、ジェルタイプ、スプレータイプなど、様々な種類がある
- 使い心地や肌質に合わせて選ぶ
- 塗り方:
- 顔だけでなく、首、デコルテ、腕、手など、露出する部分全てに塗る
- ムラなく、たっぷりと塗る(使用量の目安を守る)
- 2~3時間おきに塗り直す
- 汗をかいたり、水に濡れたりした場合は、こまめに塗り直す
- クレンジング:
- 日焼け止めを塗った日は、必ずクレンジングで丁寧に落とす
- SPFとPA:
- 日傘、帽子、サングラスなどを活用する:
- 日焼け止めだけでなく、日傘や帽子、サングラス、UVカット効果のある衣類などを活用し、物理的に紫外線を遮断する
- 日陰を利用する:
- できるだけ日陰を歩くようにする
- 紫外線の強い時間帯の外出を避ける:
- 午前10時~午後2時頃は、紫外線が最も強い時間帯なので、できるだけ外出を避ける
- 曇りや雨の日も油断しない:
- 曇りや雨の日でも、紫外線は降り注いでいるため、油断せずにUVケアを行う
【スキンケア】美白化粧品は効果ある?選び方&使い方



シミを薄くしたいから、美白化粧品を使いたいけど…本当に効果あるの? どんな成分が良いの? 漢方化粧水との相性は?
美白化粧品は、シミを完全に消すことはできませんが、メラニンの生成を抑えたり、排出を促したりすることで、シミを薄くしたり、新たなシミを予防したりする効果が期待できます。
ただし、更年期の肌はデリケートなので、刺激の少ないものを選び、正しい使い方をすることが大切です。
おすすめの成分、避けたい成分
おすすめの成分
- 美白有効成分:
- ビタミンC誘導体: メラニン生成抑制、抗酸化作用、コラーゲン生成促進
- トラネキサム酸: メラニン生成抑制、抗炎症作用
- アルブチン: メラニン生成抑制
- コウジ酸: メラニン生成抑制
- エラグ酸: メラニン生成抑制、抗酸化作用
- プラセンタエキス: メラニン生成抑制、ターンオーバー促進
- 保湿成分:
- セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸、スクワランなど(乾燥肌対策の項目参照)
- 抗炎症成分:
- グリチルリチン酸ジカリウム、アラントインなど(敏感肌対策の項目参照)
- 漢方由来の成分:
- 当帰エキス、芍薬エキス、薏苡仁エキスなど(肌悩み別おすすめ成分の項目参照)
避けたい成分
- アルコール(エタノール): 肌の乾燥を招く
- 香料、着色料: 肌への刺激になる場合がある
- 鉱物油(ミネラルオイル): 肌表面に膜を張り、乾燥を悪化させる可能性がある(ただし、精製度の高いものは問題ない場合もある)
- ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na: 洗浄力が強すぎる界面活性剤。皮脂を奪いすぎて、乾燥を悪化させる
- パラベン: 防腐剤。肌への刺激になる場合がある
美白化粧品の選び方
- 医薬部外品(薬用化粧品)を選ぶ:
- 美白有効成分が配合されている
- 肌悩みに合った成分が配合されているものを選ぶ:
- 上記「おすすめの成分」を参考に、自分の肌悩みに合った成分が配合されているか確認する
- 低刺激性のものを選ぶ:
- 「敏感肌用」「無添加」「アルコールフリー」などと表示されているもの
- パッチテスト済みのもの
- テクスチャー:
- 乾燥肌の方は、しっとりタイプ、とろみのあるタイプがおすすめ
- 脂性肌、混合肌の方は、さっぱりタイプがおすすめ
- 信頼できるメーカー、ブランドを選ぶ:
- 口コミや評判も参考にしましょう
美白化粧品の使い方
- 洗顔:
- 洗顔料をよく泡立て、優しく丁寧に洗う
- ぬるま湯でしっかりすすぐ
- 化粧水:
- 洗顔後、すぐに化粧水で水分を補給する
- コットンではなく、手で優しくなじませる
- 美容液(美白美容液):
- シミが気になる部分に、優しくなじませる
- 乳液・クリーム:
- 化粧水や美容液で補給した水分を閉じ込め、油分を補う
- UVケア:
- 日中は必ず日焼け止めを塗る
漢方化粧水との併用
- 基本的には、併用可能です。
- ただし、同じような効果を持つ成分が重複しないように注意しましょう。
- 心配な場合は、皮膚科医や薬剤師、漢方専門家に相談しましょう。
【食事】シミを薄くする食べ物、濃くする食べ物



シミに良い食べ物、悪い食べ物ってあるの? 食生活で気を付けることは?
毎日の食事は、肌の状態に大きく影響します。
シミを薄くするためには、バランスの良い食事を心がけ、特定の食品の摂りすぎに注意することが大切です。
シミを薄くする食べ物
食品群 | 具体例 | 働き・期待できる効果 |
ビタミンC | 果物(柑橘類、いちご、キウイなど)、野菜(ブロッコリー、パプリカ、キャベツなど) | メラニン生成抑制、抗酸化作用、コラーゲン生成促進 |
ビタミンE | ナッツ類(アーモンド、くるみなど)、アボカド、かぼちゃ | 血行促進、抗酸化作用 |
β-カロテン | 緑黄色野菜(にんじん、ほうれん草、かぼちゃなど) | 体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保つ。抗酸化作用も。 |
リコピン | トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツなど | 抗酸化作用が強く、メラニン生成を抑制する。 |
アスタキサンチン | 鮭、エビ、カニなど | 強力な抗酸化作用で、紫外線ダメージから肌を守る。 |
L-システイン | 肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品 | メラニンの生成を抑制し、排出を促す。 |
ポリフェノール | 緑茶、紅茶、コーヒー、赤ワイン、チョコレート、ブルーベリー、ぶどうなど | 抗酸化作用が強く、メラニン生成を抑制する。 |
食物繊維 | 野菜、果物、海藻類、きのこ類、豆類、穀類 | 腸内環境を整え、便秘を解消する。便秘は肌荒れの原因に。 |
シミを濃くする食べ物
- ソラレンを含む食べ物:
- 柑橘類(レモン、グレープフルーツなど)、セリ科の野菜(パセリ、セロリ、三つ葉など)、きゅうりなど
- ソラレンは、紫外線の感受性を高めるため、朝や日中の摂取は避ける
- 糖質の多い食べ物:
- 白砂糖、白米、パン、うどんなど
- 糖化(AGEs)により、肌の老化が進み、シミができやすくなる
- 脂っこいもの:
- 揚げ物、スナック菓子、ファストフードなど
- 皮脂の過剰分泌を招き、肌のターンオーバーを乱す
- 加工食品、インスタント食品:
- 添加物や塩分が多く、体に負担をかける
- アルコール:
- 過剰摂取は肝臓に負担をかけ、肌荒れの原因になる
ポイント
- バランスの良い食事を心がける
- 抗酸化作用のある食品を積極的に摂る
- 糖質、脂質、塩分の摂りすぎに注意する
- 水分をこまめに摂る
【睡眠】美肌のゴールデンタイムを逃さない!質の良い睡眠のコツ



睡眠不足だと肌荒れするのは分かるけど、シミにも関係あるの? 質の良い睡眠って、どうすれば取れるの?
睡眠不足は、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れを引き起こし、肌のターンオーバーを妨げ、シミを悪化させます。
質の良い睡眠は、美肌ホルモンとも呼ばれる成長ホルモンの分泌を促し、肌の修復・再生を助けます。
質の良い睡眠をとるためのコツ
- 規則正しい生活リズム: 毎日同じ時間に寝起きし、体内時計を整える。
- 就寝前のリラックス:
- ぬるめのお風呂(38~40℃)にゆっくり浸かる(入浴剤も活用)。
- ストレッチやヨガで体をほぐす。
- アロマテラピー(ラベンダー、カモミールなど)。
- 心を落ち着かせる音楽を聴く。
- 読書(刺激の少ない内容)。
- 寝室環境:
- 暗く、静かで、涼しい環境(夏は25~26℃、冬は16~19℃)。
- 寝具は清潔に保ち、肌触りの良いものを選ぶ。
- 就寝前のNG行動:
- カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶など)の摂取(就寝4時間前からは避ける)。
- アルコールの摂取(寝つきは良くなるが、睡眠の質は低下する)。
- スマートフォン、パソコン、テレビなどの強い光を浴びる(ブルーライトは睡眠を妨げる)。
- 激しい運動。
- 考え事。
- 日中に適度な運動をする:
- ウォーキング、ジョギング、ヨガなど。
- 朝起きたら、太陽の光を浴びる:
- 体内時計をリセットする。
【その他】更年期のシミに効果的な「ツボ」、やってはいけないNG習慣



シミに効くツボってあるの? ついついシミを触っちゃうんだけど、やっぱりダメだよね…
更年期のシミに効果的なツボ
- 合谷(ごうこく): 手の甲、親指と人差し指の間(万能のツボ)
- 血海(けっかい): 膝のお皿の内側、上端から指3本分上
- 三陰交(さんいんこう): 内くるぶしから指4本分上
- 太谿(たいけい): 内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ
これらのツボを、気持ちの良い強さで3~5秒ずつ押す。
やってはいけないNG習慣
- シミを触る、こする:
- 刺激により、メラニン生成が促進され、シミが悪化する。
- 日焼け止めを塗らない:
- 紫外線はシミの最大の敵!
- 一年中、毎日、日焼け止めを塗る。
- 不規則な生活、睡眠不足、ストレス:
- ホルモンバランスが乱れ、シミが悪化する。
- 偏った食生活:
- 栄養バランスが偏ると、肌のターンオーバーが乱れる。
- 乾燥を放置する:
- 肌のバリア機能が低下し、シミができやすくなる。